2018年3月13日火曜日

将棋のルール







初期配置について




この記事では将棋のルールについて簡単に触れていきます。
最もシンプルかつ重要なルールは「相手のを取ったら勝ち、取られたら負け」なのですが、他にも、駒の配置、駒の動き、禁止事項など、最低限覚えておかなければならないことが色々とあります。
一度で覚えるのは難しいと思うので、自分のペースで覚えていってみてください。



将棋の駒の初期配置




将棋の駒は以下の図のように配置します。




下から(手前)、1・2・3段目が自陣(自分の陣地)、
上から(奥)、1・2・3段目が敵陣(相手の陣地)です。

「飛車」と「角」の位置を逆に置いてしまうのは、初心者あるあるです。


また、上の端と右の端に小さく書いてあるアラビア数字と漢数字で、駒の位置を表すことができます。
例えば、2二は相手の角です。そして8八は自分の角の位置を表しています。




上の図は、「先手 7六歩 (せんて ななろくふ)」と読み上げられます。

7七にあった「歩」を7六に動かしたので、動かした位置と駒の名前が読み上げられた、ということです。

先手(せんて):先に駒を動かす人のこと
後手(ごて):後で駒を動かす人のこと



駒の動かし方




※赤丸()がつけてある場所が駒を動かせる位置です。



王 (おう) の動かし方





「王」は全ての方向に1マスだけ動かすことができる駒です。

実は、「王(おう)」と「玉(ぎょく)」という駒があって、
王を上位者が使い
玉を下位者が使う
というルールがあります。
ただし、プロや本格的に将棋をやっている方以外はあまり気にしていないと思います。



金 (きん) の動かし方





「金」は斜め後ろ以外に1マスだけ動かすことができる駒です。
守りの要でもあり、相手の玉を追い詰めることもできる、終盤(※)で大変活躍する駒です。

※終盤
将棋は駒を動かすに連れて、序盤(じょばん)、中盤(ちゅうばん)、終盤(しゅうばん)という流れがあります。

序盤 陣形(攻めの形や、守りの形)を作る段階
中盤 相手と駒がぶつかり、本格的に戦いとなる段階
終盤 王を追い詰める段階

簡単に言うとこんな感じです。



銀 (ぎん) の動かし方





「銀」は横と後ろ以外に1マスだけ動かすことができる駒です。
守りにも使われますが、主に攻めとしての役割が強い駒です。
始めのうちは、金と銀の動きがどちらがどちらだかあやふやになってしまいがちです。
ちなみに、羽生さんが好きな駒はこの「銀」なのだそうです。



桂馬 (けいま) の動かし方





上の図を見てお分かりかもしれませんが、「桂馬」はかなり特殊な動きをする駒です。
斜め前に1マス進んで、さらに1マス前に進む、と覚えてもいいですし、2マス前に進んで横に1マス進む、と覚えてもいいでしょう。
慣れればそういう段階を追った駒の進め方ではなくても感覚的に分かるようになります。
桂馬を動かすことを「桂馬が跳ねる」とよく表現されます。
1列とばしてピョンと前に進む感じがよく表れた言い回しだと思います。
後ろには戻れないので注意してください。

また、「桂馬」は唯一駒を飛び越えることができる駒です。
図を見てみましょう。




順番が前後してしまいますが、ここでは飛車(ひしゃ)を例に話を進めていきます。
飛車は縦と横ならばどこまでも進むことができる駒です。
しかし、図のように、他の駒が途中にある場合はそれを飛び越えて進むことはできません。
また、味方の駒の上に乗ることもできません(敵の駒だと、取ることができます)。
なので、図のようにこの場合の飛車の動きはのついた位置に制限されます。
桂馬以外の他の駒については全て同じことが言えます。

一方、以下の図を見てみてください。




「桂馬」の場合は、このように前方に他の駒があっても飛び越えて進むことができます。
もちろん味方の駒の上に乗ることはできないので、の位置に味方の駒があった場合は進むことはできません(敵の駒だと、取ることができます)。

「桂馬」はこのようにユニークな特徴を持った駒です。



香車 (きょうしゃ) の動かし方





「香車」は前方にだけ、どこまでも進むことができる駒です。
後ろには戻れないことに注意してください。
通常「香車」は下段(図の手前の列)に置くことがよいとされています。
この図の場合だと、「香車」が5段目にいるので、の数が4つですが、9段目に置くとの数が8つになります。
もちろん状況にはよりますが、将棋を指す上で、香車は下段に置くのがよいということは頭に入れておいた方がいい知識です。



角 (かく) の動かし方





「角」は斜めにならどこまでも進むことができる駒です。
「×」の動き、というのが覚えやすいかもしれません。
動ける範囲を見てもお分かりかもしれませんが、角はとても強い駒です。
次に紹介する「飛車」とこの「角」は大駒(おおごま)と呼ばれます。
他の駒(王を除く)を小駒(こごま)と呼びます。
将棋を始めて間もない頃は、相手の「角」の動きを見落としがちになってしまうので注意が必要です。



飛車 (ひしゃ) の動かし方





「飛車」は縦と横にならどこまでも進むことができる駒です。
「+」の動き、というのが覚えやすいかもしれません。
飛車は将棋をしている人はみんな大好きな駒です。
なぜなら単純に強いからです!
そのうち経験することもあると思いますが、飛車を小駒で取られたらやる気がうせます(笑)



歩 (ふ) の動かし方





「歩」は前方に1マスだけ動かすことができる駒です。
動き的には最弱の駒ですが、初期配置の図を見ていただければお分かりの通り、盤上で一番多い駒です。
そして、実は使い方によっては大変強力な駒でもあります。
強い人はみんな「歩」の使い方がとても上手いです。
逆に言うと、「歩」の使い方が上手くなれば強くなれるとも言えるかもしれません。

また、将棋の格言に「一歩千金(いっぷせんきん)」という言葉があります。
これは、1つの「歩」が1000個の「金」と同等の価値がある場合がある、という意味です。
もちろん相当オーバーな表現ですが、それほど、「歩」が大切になる局面があるということです。




以上で、全ての駒の動かし方の説明が終わりました。
大変お疲れ様でした。

と、言いたいところですが、実はまだ「成駒(なりごま)」というものがあります。
将棋の駒の中には、「成駒」として裏面にひっくり返ることで、動きが変わる駒があるのです。

次の項目では、「成駒」の作り方、動かし方について触れていきたいと思います。

ただし、冒頭でも触れましたが、一気に覚えるのは大変です。
無理はせず、ここで一旦休憩を挟むもよし、日を改めるもよし、最初に戻って駒の動きを確認し直すのもよし、です。




成駒 (なりごま) について




自陣 (じじん)・敵陣 (てきじん)



もう一度初期配置を見てみましょう。




下から(手前)、1・2・3段目が自陣(自分の陣地)、
上から(奥)、1・2・3段目が敵陣(相手の陣地)でした。

つまり、




視覚化するとこのような状況です。

特にこの「敵陣」と「成駒」は密接な関係にあるので、敵陣を把握しておいてください。



駒の成り方




駒を「成る」というのは、将棋の駒を裏面にひっくり返すことを表します。
ひっくり返せる駒は、「王」と「金」以外の駒全てです。

もちろんいつでも好きな時にひっくり返せるわけではありません。

成り駒を作るには2つの条件のいずれかを満たす必要があります。


1.敵陣に入る

2.敵陣から動かす


では、それぞれ見ていってみましょう。


1.敵陣に入る





今、「歩」が4段目にいます。
あと1マス前に動かせば「敵陣」に入ることができます。
「敵陣」に入れば、駒を成る(駒を裏面にひっくり返す)権利が生まれます。

では、敵陣に入って「歩」を成ってみます。



このようにして、敵陣に入ることで駒を成ることができます。
この説明では前に1マスしか進めない「歩」を使いましたが、飛車や角など、1マス以上進める駒であるなら、敵陣の1・2・3段目のいずれかの場所に入った時点で駒を成ることができます。


2.敵陣から出る



将棋は、相手から取った駒を好きな場所に打つことができます。
しかし、最初から裏面にひっくり返して打つことはできません。
たとえ、それが敵陣に打つのであってもひっくり返して打つことはできないのです。




このように、2段目に「飛車」を打ったとしても、それだけでは駒を成る権利はありません。

しかし、敵陣から動かすことで駒を成ることができます。




このように、打つ → 動かす、という段階を経て成ることができるわけです。




敵陣の中だけでなく、とにかく、敵陣から動かせばこのように成り駒を作ることができます。



成る・成らないの選択




上の2つの条件のいずれかを満たしたとしても、必ずしも「成る」必要はありません。
あくまで、「成る権利がある」という状態です。

基本的には成った方が駒は強くなるので、成った方がよいのですが、状況によっては、元の駒の性能のままの方が得をするという場合もあるのです。

ただし、「成る」か「成らないか」は選ぶことができますが、一度成ってしまった駒は元に戻すことはできませんのでご注意ください。


また、絶対に成らないといけないというケースもあります。
これは、後ろに進めない駒である「歩」「桂馬」「香車」が該当します。

例えば、「歩」や「香車」は敵陣の一番奥(1段目)までいったとすると、もう前に進むことができません。
そして後ろに下がることもできない駒なので、つまりもう動くことができない状態になってしまうのです。











このように、「歩」「香車」は1段目に到達した時点で成らなければなりません。


また、「桂馬」は1段目または2段目に到達した時点で成らなければなりません。
これも同じ理由で、「桂馬」は2つ前に前進しなければいけない駒なので、1段目、もしくは2段目に到達すると動くことができなくなってしまうからです。












成駒の動かし方




と金 (ときん) の動かし方



「と金」は「歩」の成駒です。






「と金」は「金」と同じ動きをします。
1マスの前進しかできなかった駒が、金と同じ動きになるので相当強力な駒になります。
相手に取られたとしても、取った駒はいきなり裏返して打つことはできないので、相手にとっては取ってもただの弱い「歩」になるのです。
「と金」は作ると大変頼もしく、作られると大変な脅威となることでしょう。



成銀 (なりぎん) の動かし方



「成銀」は「銀」の成駒です。




こちらも、「金」と同じ動きをします。
銀のまま使うか成銀として使うかはよく迷うことになると思います。
成ったあとで数手進むと、「銀のままにしておけばよかった!」ということが私も何度もありました。



成桂 (なりけい) の動かし方



「成桂」は「桂馬」の成駒です。




こちらも、「金」と同じ動きをします。



成香 (なりきょう) の動かし方



「成香」は「香車」の成駒です。




こちらも、「金」と同じ動きをします。



馬 (うま) の動かし方



「馬」は「角」の成駒です。




「馬」は「角」の動きに加えて、全ての方向に1マスだけ動くことができます。
この駒は守りにつくと「金銀3枚分の働きをする」と言われています。
攻めに使っても大変優秀です。



龍 (りゅう) の動かし方



「龍」は「飛車」の成駒です。




「龍」は「飛車」の動きに加えて、全ての方向に1マスだけ動くことができます。
この駒は、攻撃力が大変高いです。
守りでも活躍はしてくれますが、できれば攻めに使いたいところです。




禁じ手



「禁じ手」とはルール違反で反則負けになる指し手のことです。


二歩 (にふ)



「歩」を縦に二枚置くことを「二歩」といって禁止されています。




ただし、「と金」はもう「歩」ではないので、この2つが縦にならんでも「二歩」にはカウントされません。





駒を動けない位置へ打つ行為



将棋は、相手から取った駒を自由に好きな場所に打つことができるゲームです。
しかし、「駒の種類」と「打つ場所」によっては禁止されているものがあります。

これは、後ろに戻れない駒である、「歩」「香車」「桂馬」が対象になります。
「歩」「香車」「桂馬」は前にしか進めない駒です。
なので、「歩」「香車」は1段目に打ってもそこから進むことができません。






「桂馬」は1段目または2段目に打ってもそこから進むことができません。




なので、これらの駒の打ち方は禁止されているのです。



打ち歩詰め (うちふづめ)



将棋では、王の逃げ場がなくもう取られるのみという状態のことを「詰み」と言います。

例えば「頭金(あたまきん)」と呼ばれる形が「詰み」の代表的な例です。




「王」の頭に「金」を打つので「頭金」と呼ばれています。
これは「王」に逃げ場がなく、仮に「金」を取っても、後ろで控えている「歩」によって「王」を取られてしまうので「詰み」となっています。


この「詰み」の手を、持ち駒(もちごま:相手から取った駒のこと)の「歩」を打つことで行ってしまうことを「打ち歩詰め」と言います。




これも「王」の逃げ場がなく詰んでいるのですが、持ち駒の「歩」を打って詰ませているので反則になります。


勘違いしやすいのは、「打ち歩詰め」は禁止でも、「突き歩詰め」はOKという点です。




このように、盤上の「歩」を突いて「王」を詰ますことは禁止されていません。
あくまで、最後に持ち駒から「歩」を打つことで詰ませてはならないということです。



連続王手 (れんぞくおうて) による千日手 (せんにちて)



王手とは、直接「王」を攻める手のことです。
千日手とは、同じ局面が4回以上続くことです。

まずは千日手の例を見てみましょう。




このように、同じ局面が4回以上続く場合、「千日手」として引き分けになります。
千日経っても終わらない、という意味合いですね。
3回までは同じ局面が続いても問題ありません。
4回目で、違う手を指したらそのまま対局は続きます。


一方、「連続王手による千日手」とは、




このように、一方が王手を連続で指し続けた上で、同じ局面が4回以上続く場合を意味します。
この場合は、王手をかけ続けた方が反則負けとなります。



最後に




お疲れさまでした!
どうですか?覚えられそうですか?
一度で覚えられなくても安心してください、それが普通です!
何度かルールを読み返したり、実際に駒を動かしてみたり、対局をしたりなどしながら徐々に覚えていくものです。
逆に、将棋のルールは一度覚えてしまったら案外忘れにくいものですよ!

この記事で、少しでも将棋のルールを知るお手伝いができているなら嬉しいです。


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